鉛 (Pb)
ポスト遷移金属 · 固体 · 周期 6 · 族 14
元素の性質
- 原子番号
- 82
- シンボル
- Pb
- 原子質量
- 207
- カテゴリ
- ポスト遷移金属
- 標準状態
- 固体
- 周期
- 6
- 族
- 14
- 電気陰性
- 2.33
- 原子半径
- 202
- イオン化エネルギー
- 7.42
- 電子親和力
- 0.36
- 酸化数
- +4, +2
- 融点
- 600.61 K (327.46 °C)
- 沸点
- 2022 K (1748.85 °C)
- 密度
- 11.342
- 電子配置
- [Xe]6s2 4f14 5d10 6p2
- 発見年
- 古代
電子殻
[Xe]6s2 4f14 5d10 6p2
電子は核の周りに殻(主エネルギーレベル)で配置されています。この図は概略図であり、同じ殻の軌道は別々に描かれていません。
鉛について
鉛(なまり、英: Lead、独: Blei、羅: Plumbum、仏: Plomb)とは、典型元素の中の金属元素に分類される、原子番号が82番の元素である。元素記号はPbである。
発見の経緯
鉛が原因でもたらされる鉛疝痛に関する最初の記述は、古代ギリシャのヒポクラテスによってなされている。古代ローマ時代は膨大な量の鉛が生産され、陶磁器の釉薬、料理器具、配管などにも使われていたために、ローマ人には死産、奇形、脳障害といった鉛中毒が普通に見られたと言われていた。しかしこの件は、現在では俗説扱いされている。かつて西洋では鉛は「灰吹き法」など、金・銀・銅などを製錬するための媒介としてもさかんに利用された。古代ローマでも、貴族たちが鉛製のコップでワインを飲むのを好んだため、鉛中毒者が続出したといわれる。17世紀ごろから、ワインによる鉛中毒が論じられるようになってきたが、当時はワインを甘くする目的で、酢酸鉛が添加されていた。例えば、ワインを愛飲していたベートーヴェンの毛髪からは、後の調査によって通常の100倍近い量の鉛が検出されたことから、その晩年にほぼ耳が聞こえなくなってしまった原因として、現在では鉛中毒が有力視されている。
用途と応用
鉛の現在の用途は、鉛蓄電池の電極、金属の快削性向上のための合金成分(快削鋼、快削黄銅、アルミ合金A2011など)、鉛ガラス(光学レンズやクリスタルガラス)、美術工芸品(例えばステンドグラスの縁)、防音・制振シートや免震用ダンパー、銃弾、電子材料(チタン酸鉛)などである。また、金属の中では比較的比重が大きいので放射線遮蔽材として鉛ガラスや鉛シートなどの形で用いられる。例えば核戦争を想定した戦車の内壁や、X線撮影施設の窓ガラス、ブラウン管用ガラスには鉛が含まれている。また、釣りなどで用いられるおもり(シンカー)の材料としても鉛は用いられている。しかし、近年鉛の毒性が問題となったために、鉛に代わるおもりの素材としてタングステンなどの導入が進められている。それでも、加工のしやすさやコストの面から、未だにこの用途での鉛の需要は根強い。その質量と柔らかい特性を活かし、ピアノの鍵盤のウエイトに用いられている。鍵盤の側面に穴を開け鉛を差し込み、叩くことで鉛が広がり固定される。意外なところでは、三味線を演奏するときに使う「木バチ」の重りとしても使われている。このため「木バチ」を処分する際は、鉛を取り出す必要がある。※取り出さずにゴミとして処分すると、焼却炉の中で溶けて重大な汚染を生じる危険性がある。鉛やその合金は融点が低く加工が容易でコストも安いことから鉛の兵隊、メタルフィギュアのような玩具、ホビー、工芸品などにも多く利用されてきた。この他、灯油やホワイトガソリンなどの液体燃料を加圧・気化して燃焼させるポータブルストーブやブロートーチ、ランタンでは、気密性と耐熱性の高さから継ぎ目のガスケットに現在でも鉛が用いられる。さらに、路面表示用白色塗料としても利用されている。金属線を結節して圧着し、壊さずに金属線をほどくことができない封印としても古くから用いられている。なお、かつては水道管やはんだ、おしろいなどに用いられた顔料についても鉛は大量に利用されていたものの、鉛を用いないものへの置き換えが進められている。鉛とスズの合金としてはんだが知られ、低融点などの利点を持つため、古くから金属同士の接合
同位体
全元素中で最も質量数の大きい安定同位体を持つ元素としてビスマスが挙げられることも多いものの、長らくビスマスの唯一の安定同位体だと信じられてきた209Biは、実際には安定同位体ではなかったことが確認された。このため、通常、鉛が全元素中で最も質量数の大きい安定同位体を持つ元素として挙げられ、鉛の同位体の1つである208Pbが、最も質量数の大きい安定同位体と言われている。また、ウランやトリウムなどの鉛よりも原子番号の大きな放射性元素が壊変すると、一般的に、最終的には鉛の同位体のうち、206Pbか207Pbか208Pbを生じるとされている。しかし、実は鉛にも安定同位体は1つも存在しないのではないかとも言われ始めている。事実、長らく安定同位体と信じられてきた204Pbも、実は安定同位体ではなかった。なお、元になった親核種により最終的に生成する鉛の同位体が異なるため(崩壊系列を参照)、鉛の同位体組成は産地ごとに違った特徴を持つ。つまり、ウランやトリウムが集まりやすい場所で産出した鉛は、これらが崩壊した結果生成する同位体を多く含む。これを利用して、出土品や汚染物質の起源を推定することができる。
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よくある質問
鉛の原子番号はいくつですか?
鉛の原子番号は82で、原子核内の陽子の数に等しくなります。
鉛の原子量はいくらですか?
鉛の原子量は約207 uです(炭素-12原子量の12分の1を基準とします)。
鉛の電子配置はどうですか?
鉛の電子配置は[Xe]6s2 4f14 5d10 6p2です。
鉛は周期表のどこにありますか?
鉛は第6周期、第14族に位置します。
鉛はいつ発見されましたか?
鉛 は古くから人類に知られていました。