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73 Ta タンタル Tantalum

タンタル (Ta)

遷移金属 · 固体 · 周期 6 · 族 5

タンタルの実物写真
画像出典: Alchemist-hp (talk) (www.pse-mendelejew.de) · FAL

元素の性質

原子番号
73
シンボル
Ta
原子質量
180.9479
カテゴリ
遷移金属
標準状態
固体
周期
6
族
5
電気陰性
1.5
原子半径
217
イオン化エネルギー
7.89
電子親和力
0.32
酸化数
+5
融点
3290 K (3016.85 °C)
沸点
5731 K (5457.85 °C)
密度
16.4
電子配置
[Xe]6s2 4f14 5d3
発見年
1802

電子殻

タンタル(原子番号73)の電子殻図

[Xe]6s2 4f14 5d3

電子は核の周りに殻(主エネルギーレベル)で配置されています。この図は概略図であり、同じ殻の軌道は別々に描かれていません。

タンタルについて

タンタル(独: Tantal [ˈtantal]、英: tantalum [ˈtæntələm])は、原子番号73の第6周期に属する第5族元素である。元素記号はTa。タンタルの単体は比較的密度が高くて硬く、銀白色を呈し、光沢があって腐食耐性の高い遷移金属である。レアメタルの1つに数えられており合金の微量成分などとして広く用いられる他、比較的化学的に安定で融点も高く、耐火金属としても知られる。化学的に不活性な特性から、実験用設備の材料や白金の代替品として有用である。今日におけるタンタルの主な用途は、携帯電話、DVDプレーヤー、ゲーム機、パーソナルコンピュータといった電子機器に用いられるタンタル電解コンデンサである。タンタルは、タンタル石、コルンブ石あるいはコルタン(タンタル石とコルンブ石の混合物であるとされ独立した鉱物とみなされていない)といった鉱物に含まれ、化学的に類似するニオブと共に産出する。

発見の経緯

発見: 1802 · Anders Gustaf Ekeberg

タンタルは、1802年にスウェーデンにおいてアンデシュ・エーケベリによって発見された。その前年にチャールズ・ハチェットがコロンビウム(現在のニオブ)を発見しており、1809年にイングランドの化学者ウイリアム・ウォラストンがニオブの酸化物コルンブ石の密度を5.918 g/cm3、タンタルの酸化物タンタル石の密度を7.935 g/cm3と測定して比較した。ウォラストンは測定された密度が異なるにもかかわらず、両者は同じであるものと結論付け、タンタルの方の名前を残すことにした。フリードリヒ・ヴェーラーがこの結論を確認したことから、これ以降コロンビウムとタンタルは同じ元素であるとされてきた。しかし1846年にドイツの化学者ハインリヒ・ローゼが、タンタル石にはさらに2種類の元素が含まれていると主張し、ギリシア神話でタンタロスの子とされている名前にちなんで、ニオブ(ニオベーから)とペロピウム(ペロプスから)と名付けた。ここで想定されていたペロピウムという元素は、後にタンタルとニオブの混合物であると確認され、またニオブは1801年にハチェットが発見していたコロンビウムと同一のものであると確認された。タンタルとニオブが違うものであることは、クリスチャン・ヴィルヘルム・ブロムストラントやアンリ・サント=クレール・ドビーユが1864年にはっきりと示し、またルイ・ジョゼフ・トローストも1865年にいくつかの化合物の実験式を示した。スイスの化学者ジャン・マリニャックもさらなる確認を行い、1866年に2種類の元素のみが含まれていることを証明した。しかしこうした発見があったにもかかわらず、1871年までイルメニウムという実在しない元素に関して科学者たちが文献を出していた。マリニャックはまた、1864年にタンタルの塩化物を水素雰囲気中で熱して還元することで、タンタルの金属形態を初めて得た。初期には不純なタンタルしか得ることができなかったが、1903年にヴェルナー・フォン・ボルトンがシャルロッテンブルクにおいて、かなり純粋で延性のある金属タンタルを得ることに成功した。金属タンタルから作られた線は、タング

用途と応用

タンタルの主な用途は、電子機器の製造であり、主にコンデンサ(キャパシタ)や高出力抵抗器などに金属粉末の形態で用いられる。タンタル電解コンデンサは、タンタルが表面に保護酸化被膜を形成する性質を利用し、タンタルの粉末をペレット状の形態に焼き固めたものを一方の極板とし、酸化物 (Ta2O5) を誘電体とし、電解液または伝導性のある固体をもう一方の極板としたものである。誘電体の層が非常に薄くなる(同様のアルミニウム電解コンデンサなどに比べてもかなり薄い)ことから、小容積でも大きな静電容量を実現できる。大きさと重量の利点から、携帯電話、パーソナルコンピュータ、自動車エレクトロニクス、カメラといった用途に適する。また、表面弾性波フィルター(SAWフィルター)の材料としても用いられる。これは特定の信号波のみを選択的に通すフィルターであり、携帯電話などにおいて決められた送受信周波数以外の周波数成分をカットするために用いられる。電気信号を圧電効果を利用して一旦機械的な振動に変換し、固体表面を伝搬する弾性表面波とした上で、その圧電結晶基盤の上に形成されたパターンの構造により選択的に周波数フィルターを適用し、再び電気信号に変換する仕組みとなっている。このための圧電単結晶としてタンタル酸リチウム (LiTaO3) またはニオブ酸リチウム (LiNbO3) が用いられている。スパッタリングによって薄膜を形成する際に、ターゲット材(薄膜材料)としてタンタル(五酸化タンタル)を用いることがある。これによって高誘電率・高絶縁耐圧の薄膜形成が行われる。かつて白熱電球のフィラメントの製造にタンタルが利用されていたことがある。フィラメントは当初炭素(カーボン)のものが使用されていたが、その性能を向上させるために様々な金属フィラメントの開発が行われ、1902年にドイツのジーメンス・ウント・ハルスケの技術者ヴェルナー・フォン・ボルトンがタンタルを利用したフィラメントを開発した。この電球は効率が良く明るく白い光を出すことから好評であった。アメリカのゼネラル・エレクトリックはライセンス生産の権利を買って1910年ま

同位体

天然のタンタルは、180mTa (0.012 %) と181Ta (99.988 %)という2つの同位体で構成されている。181Taは安定同位体である。180mTaは核異性体で、基底状態の180Taへの核異性体転移、180Wへのベータ崩壊、電子捕獲によって180Hfへの崩壊の3種類の崩壊をすると予測されている。しかし、この核異性体の放射性崩壊は1度も観測されたことがなく、最低でも半減期2.0 × 1016年(2京年)を持つと、半減期の下限値を示されているに過ぎない。基底状態である180Taは、わずか8時間の半減期である。放射性壊変によって生じる、あるいは宇宙線生成による短寿命の核種を除けば、180mTaは自然界に存在する唯一の核異性体である。これもまた放射性壊変によって生じる、あるいは宇宙線生成による短寿命の核種を除けば、180mTaはタンタルの元素存在比および天然同位体構成比を考慮すれば、宇宙でもっとも希少な同位体である。タンタルは、核兵器に「加塩」(放射性物質の放出量を増強する)する材料として理論的に検討されてきた(コバルトの方が加塩材料として良く知られている)。仮説上、核兵器が爆発するときに出る強力な高エネルギー中性子線が外殻の181Taに放射線を浴びせる。これによってタンタルを半減期114.4日の放射性同位体である182Taに変化させ、これが112万電子ボルトのエネルギーを持つガンマ線を出し、核爆発で生じた放射性降下物の放射能を数か月にわたって大幅に強化することになる。こうした加塩された核兵器は、少なくとも公的に知られている限りでは実際に作られたことも試験されたこともなく、実際に兵器として使用されたことは1度もない。タンタルは、陽子線を当てて8Li、80Rb、and 160Ybといった様々な短寿命放射性同位体を作るためのターゲット材として用いられる。

よくある質問

タンタルの原子番号はいくつですか?

タンタルの原子番号は73で、原子核内の陽子の数に等しくなります。

タンタルの原子量はいくらですか?

タンタルの原子量は約180.9479 uです(炭素-12原子量の12分の1を基準とします)。

タンタルの電子配置はどうですか?

タンタルの電子配置は[Xe]6s2 4f14 5d3です。

タンタルは周期表のどこにありますか?

タンタルは第6周期、第5族に位置します。

タンタルはいつ発見されましたか?

タンタルは1802に発見されました。

関連元素

同族元素

同周期元素