マイトネリウム (Mt)
遷移金属 · 固体 · 周期 7 · 族 9
元素の性質
- 原子番号
- 109
- シンボル
- Mt
- 原子質量
- 277.154
- カテゴリ
- 遷移金属
- 標準状態
- 固体
- 周期
- 7
- 族
- 9
- 電気陰性
- —
- 原子半径
- —
- イオン化エネルギー
- —
- 電子親和力
- —
- 酸化数
- 9, 8, 6, 4, 3, 1
- 融点
- —
- 沸点
- —
- 密度
- —
- 電子配置
- [Rn]7s2 5f14 6d7 (calculated)
- 発見年
- 1982
電子殻
[Rn]7s2 5f14 6d7 (calculated)
電子は核の周りに殻(主エネルギーレベル)で配置されています。この図は概略図であり、同じ殻の軌道は別々に描かれていません。
マイトネリウムについて
マイトネリウム(英: Meitnerium)は、元素記号Mt、原子番号109の元素である。放射性が非常に高い人工元素で、最も安定な同位体であるマイトネリウム278の半減期は4.5秒である。ただし、存在が未確定のマイトネリウム282は、67秒というより長い半減期を持つ可能性がある。1982年にドイツ・ダルムシュタットの重イオン研究所(GSI)で初めて合成され、リーゼ・マイトナーの名前に因んで命名された。周期表上では、dブロック元素である。また第7周期元素、第9族元素であるが、同じく第9族であるイリジウムの同族元素として振る舞うことを確認する化学実験は未だ行われていない。計算では、同族でより軽いコバルト、ロジウム、イリジウムと似た性質を持つとされる。
発見の経緯
発見: 1982 · GSI Helmholtz Centre for Heavy Ion Research
1982年8月29日にペーター・アルムブルスターとゴットフリート・ミュンツェンベルクが率いる重イオン研究所のドイツの研究チームによって初めて合成された。チームは、ビスマス209の標的に鉄58の加速した原子核を照射し、マイトネリウム266の1つの原子核を検出した。20983Bi + 5826Fe → 266109Mt + 10n 3年後、当時ソビエト連邦のドゥブナ合同原子核研究所(JINR)において確認された。ドミトリ・メンデレーエフによる未命名・未発見元素の命名規則により、109番元素は、エカイリジウムとして知られていた。1979年、国際純正・応用化学連合(IUPAC)は勧告を出し、それにより109番元素は発見が確定し正式に命名されるまでの間、ウンニルエンニウム(記号:Une)と呼ばれることになった。この名前は、化学の授業からより上級の教科書まで、あらゆるレベルの化学コミュニティで広く使われているが、この分野の多くの科学者からはほぼ無視されており、「元素109」と呼ばれたり、E109、(109)または単に109という記号で表される。原子番号104番から109番の元素は、w:Transfermium Warsと呼ばれる命名を巡る議論の中にあったが、マイトネリウムについては、唯一の提案であり、議論にはならなかった。この名前はオットー・ハーンとともにプロトアクチニウムを発見し、核分裂の発見者の1人でもあるオーストリアの物理学者リーゼ・マイトナーの名前に因んで、1992年9月に重イオン研究所のチームが提案したものである。国際純正・応用化学連合は、1994年にこの名前を勧告し、1997年に正式に認定した。この元素は、実在の女性の名前に因む唯一の元素である(キュリウムは、ピエール・キュリーとマリー・キュリーの2人の名前に因んだものである)。
用途と応用
核特性を除き、マイトネリウム及びその化合物の性質は測定されていない。これは、合成が非常に限られており、また高価なことと、非常に速く崩壊するためである。金属マイトネリウムの性質は、予測値のみが利用可能である。マイトネリウムは、6dブロックの7番目の遷移元素である。イオン化ポテンシャルや原子半径、イオン半径の計算は、より軽いホモログであるイリジウムと類似しており、そのため、マイトネリウムの基本的な性質は第9族のコバルト、ロジウム、イリジウムと類似していることが示唆される。貴金属であると予測されている。マイトネリウムの化学的性質の予測は、最近あまり関心を持たれていない。標準電極電位は、Mt3+ / Mt対に対して0.8 Vと予測される。より軽い第9族元素の最も安定な酸化状態に基づき、マイトネリウムの最も安定な酸化状態は+6、+3と+1であり、水溶液中では+3の状態が最も安定であると予測される。対照的に、ロジウムやイリジウムの最大酸化状態は+6で、最も安定な状態はイリジウムで+4及び+3、ロジウムで+3である。[IrO4]+中にのみ存在するイリジウムの+9の酸化状態は、[IrO4]+ほど安定ではないものの、九フッ化物(MtF9)や陽イオン[MtO4]+の形で、同族元素であるマイトネリウムでも存在しうると考えられる。マイトネリウムの四ハロゲン化物もイリジウムのものと類似した安定性を持つと予測され、そのため、安定な+4の参加状態を持つと考えられる。さらに、ボーリウム(原子番号107)からダームスタチウム(原子番号100)までの元素の最大の酸化状態は、水溶液ではなく気相で安定すると予測される。標準状態では固体で、イリジウムと同様に面心立方格子に結晶化すると考えられる。実測された中で最も密度が高いオスミウムの22.61 g/cm3に対し、密度が約27-28 g/cm3と非常に重い金属である。これは、既知の118個の元素の中で最も大きい値である。また、常磁性であると予測されている。共有結合半径はイリジウムよりも6-10 pm大きいと予測されており、原子半径は約128 pmと予測される。
同位体
マイトネリウムは安定な同位体や天然に生成する同位体を持たない。いくつかの放射性同位体が、より軽い原子核の融合かより重い原子核の崩壊により、研究室内で合成されている。原子量が266、268、270、274-278(268と270は未確定の準安定状態)の8個の同位体が報告されている。原子量282の9つ目の同位体は存在が未確定である。これらの崩壊の大部分はアルファ崩壊によるものであるが、自発核分裂するものもいくつかある。全てのマイトネリウム同位体は非常に不安定で放射性が高い。一般的に、より重い同位体であるほどより安定性が高い。最も安定な既知の同位体は、既知の最も重い同位体でもある278Mtであり、半減期は4.5秒である。未確定の282Dsはより重く、67秒とより長い半減期を持つと推測される。276Mtと274Mtの半減期は各々0.45秒と0.44秒である。残り5つの同位体の半減期は、1-20ミリ秒の間である。293Tsの最終崩壊生成物として2012年に初めて合成された277Mtは、半減期5ミリ秒で自発核分裂するのが観測された。予備的なデータ分析により、この核分裂が、277Hsに由来する可能性があることが考えられた。この原子核もやはり数ミリ秒の半減期を持ち、崩壊系列のどこかの段階で、未検出の電子捕獲に続いて生成される可能性があるためである。後に、281Dsと281Rgの崩壊エネルギー及び277Mtの半減期の短さから、この可能性は非常に低いと判断されたが、未だ確実ではない。それにも関わらず、277Mt及び277Hsの半減期が短い核分裂は、N = 168-170の超重原子核の不安定領域を強く示唆している。この領域の存在は、N = 162の変形閉殻とN = 184の球形閉殻の間の核分裂障壁の高さの減少が特徴で、理論モデルと合致している。
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よくある質問
マイトネリウムの原子番号はいくつですか?
マイトネリウムの原子番号は109で、原子核内の陽子の数に等しくなります。
マイトネリウムの原子量はいくらですか?
マイトネリウムの原子量は約277.154 uです(炭素-12原子量の12分の1を基準とします)。
マイトネリウムの電子配置はどうですか?
マイトネリウムの電子配置は[Rn]7s2 5f14 6d7 (calculated)です。
マイトネリウムは周期表のどこにありますか?
マイトネリウムは第7周期、第9族に位置します。
マイトネリウムはいつ発見されましたか?
マイトネリウムは1982に発見されました。