プルトニウム (Pu)
アクチノイド · 固体 · 周期 7 · 族 3
元素の性質
- 原子番号
- 94
- シンボル
- Pu
- 原子質量
- 244.0642
- カテゴリ
- アクチノイド
- 標準状態
- 固体
- 周期
- 7
- 族
- 3
- 電気陰性
- 1.28
- 原子半径
- 243
- イオン化エネルギー
- 6.06
- 電子親和力
- —
- 酸化数
- +6, +5, +4, +3
- 融点
- 913 K (639.85 °C)
- 沸点
- 3501 K (3227.85 °C)
- 密度
- 19.84
- 電子配置
- [Rn]7s2 5f6
- 発見年
- 1940
電子殻
[Rn]7s2 5f6
電子は核の周りに殻(主エネルギーレベル)で配置されています。この図は概略図であり、同じ殻の軌道は別々に描かれていません。
プルトニウムについて
プルトニウム(英・羅: Plutonium英語: [pluːˈtoʊniəm])は、原子番号94の元素である。元素記号はPu。アクチノイド元素の一つ。
発見の経緯
発見: 1941 · Glenn Theodore Seaborg
最初はウォルター・ラッセルによって存在が予想されていたが、ウラン238に中性子を照射してプルトニウムとネプツニウムを合成することは、1940年に2つのチームが互いに独立に予想した。米国カリフォルニア大学バークレー放射線研究所のエドウィン・M・マクミランとフィリップ・アベルソン、そして英国ケンブリッジ大学キャベンディッシュ研究所のノーマン・フェザーとイーゴン・ブレッチャーだった。偶然にも、両チームともが、外惑星の並びに似せて、ウランに続く同じ名前を提案していた。最初に合成・分離したのは1941年2月23日、米国の化学者グレン・セオドア・シーボーグ、エドウィン・M・マクミラン、J・W・ケネディー、およびA・C・ワールで、バークレーの60インチサイクロトロンを使ってウランに重水素を衝突させる方法によってプルトニウム238が合成された。この発見は戦時下だったため秘匿された。マンハッタン計画において、最初のプルトニウム生産炉がオークリッジに建設された。後にプルトニウム生産のための大型炉がワシントン州ハンフォードに建造されたが、このプルトニウムは最初の原子爆弾に使用され、ニューメキシコ州ホワイトサンズのトリニティ実験場で核実験に使われた。また、ここのプルトニウムがプルトニウムの発見からわずか5年後、第二次世界大戦末の1945年、原子爆弾ファットマンとして長崎市に投下された。この時のプルトニウムは、使用済みウラン燃料を処理し、リン酸ビスマス・三フッ化ランタンと共沈させることでウラン及び放射性アクチノイド同位体を除去するリン酸ビスマス法(Bismuth phosphate process)により精製することで得られたが、戦後はPUREX法に取って代わられた。冷戦時代を通じて、ソビエト連邦とアメリカ合衆国の双方で厖大な量のプルトニウムの備蓄が行われた。1982年までに推定300トンのプルトニウムが蓄積された。冷戦の終了とともに、こうしたプルトニウムの備蓄が、核拡散の恐れの焦点となった。2002年にアメリカ合衆国エネルギー省は、アメリカ合衆国国防総省から34トンの余剰の兵器級プルトニウムの
用途と応用
大部分のプルトニウムは、人工的に生成されたものであるが、天然においては、ごく微量のプルトニウムが、ウラン鉱石中に存在する。これは、238Uが中性子捕獲により239Uになり、その後2回のβ崩壊により239Puに変化するためである。この過程は原子炉におけるプルトニウムの生成と同じ反応である。その後は239Pu → 235U → 231Th → 231Paと崩壊していき、最終的には207Pbになる。この発見は1952年のことで、結果、ウランに代わって地球上に天然に存在する最も原子番号の大きな元素となった(その前年にはネプツニウムが天然において発見された)。239Pu ⟶ 235U ⟶ 231Th ⟶ 231Pa ⟶ 207Pb 239Pu -> 235U -> 231Th -> 231Pa -> 207Pbまた、太陽系の誕生以前の超新星爆発で生成された244Puが痕跡量ではあるが現在も残っている。これは、244Puの半減期が8千万年と相当に長いからである。ただし、天然においてはプルトニウムの同位体は本当に微量しか存在しない。あくまでウランが宇宙線などが原因で発生する中性子線を吸収した結果、生じているに過ぎず、地球誕生時にプルトニウムが存在していたとしても、ウランよりも半減期が短いため、現在まで存在し続けることは通常ならできないと考えられている。1972年に、ガボン共和国にあるオクロの天然原子炉で、比較的高濃度の天然プルトニウムが発見された。環境中のプルトニウムは、ほとんど酸化プルトニウム(IV) (PuO2) の形で存在しているが、これは非常に水に溶けにくい。1000万立方メートルの純水に、プルトニウム原子1個が溶ける程度であるといわれている。
同位体
人類の利用の観点で重要な同位体は239Pu(核兵器と原子炉燃料に適)および238Pu(原子力電池に適)である。これらは遅発中性子による臨界制御が可能である。一方、同位体240Puは239Puの中性子捕獲により生成するが、この核種は非常に容易に自発核分裂を起こす。このため240Puは核兵器で使用されるプルトニウムにおいて不純物として重要である。240Puは自発核分裂により中性子をランダムに放出するため、計画した瞬間に正確に連鎖反応を開始させるような制御ができない。つまり爆弾の信頼度および出力を減少させてしまう。プルトニウムを生産する際に239Puのみ生成させることはできず、必ず複数の同位体が混在してしまう。前述の通り240Puは極めて容易に自発核分裂を起こすが、核兵器において240Puが一定量以上存在すると、自発核分裂により核兵器の内部に設計よりも早く核分裂連鎖反応が始まる部分が生じ、そのエネルギーでプルトニウム全体が核分裂を始める前にばらばらに吹き飛んでしまう(過早爆発)。爆縮レンズを用いたインプロージョン型核兵器では240Puが10 %程度以上混入すると過早爆発となるが、ガンバレル型の場合は240Puが1 %前後混入しただけで過早爆発が起きる。このため、プルトニウムを用いる核兵器ではインプロージョン型設計の採用が必須となる。実際に、第二次世界大戦中のアメリカ合衆国による原子爆弾開発(マンハッタン計画)では、ガンバレル型プルトニウム原爆シンマンも設計されていたが、過早爆発を防ぐのは困難として開発が中止されている。結局、核兵器原料とするプルトニウムは240Puの含有量を10 %以下とする必要があるが、これは軽水炉では実現困難なため黒鉛炉を使用して生産される。240Puの混入という課題は核兵器開発において2つの側面を持つ。一つは混入による過早爆発対策として爆縮レンズ技術を開発する必要が生じ、マンハッタン計画に遅れと障害をもたらしたこと、もう一つは爆縮レンズ技術自体が極めて高度な技術であり、容易に獲得できるものではないため、他国の核開発における技術障壁になったことである。なお
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よくある質問
プルトニウムの原子番号はいくつですか?
プルトニウムの原子番号は94で、原子核内の陽子の数に等しくなります。
プルトニウムの原子量はいくらですか?
プルトニウムの原子量は約244.0642 uです(炭素-12原子量の12分の1を基準とします)。
プルトニウムの電子配置はどうですか?
プルトニウムの電子配置は[Rn]7s2 5f6です。
プルトニウムは周期表のどこにありますか?
プルトニウムは第7周期、第3族に位置します。
プルトニウムはいつ発見されましたか?
プルトニウムは1940に発見されました。